About Sakai Lab
研究室の歩みと指導指針の概要
1. 指導教員紹介
酒井 和哉 (Kazuya Sakai, Ph.D.)
オハイオ州立大学(The Ohio State University, USA)より Ph.D. を取得。2014年より東京都立大学にて教鞭を執り、現在は准教授を務める。 専門はネットワークセキュリティ、AIセキュリティ、及び分散コンピューティング。 2016年には、その優れた研究業績により IEEE Computer Society Japan Chapter Young Author Award を受賞。 世界水準の学術的バックボーンを基盤に、次世代のセキュリティエンジニア・研究者の育成に注力している。
2. 研究室の歴史と実績
2018年、東京都立大学 日野キャンパス2号館802号室にて酒井研究室は産声を上げました。 以来、少数精鋭の体制ながら、グローバルスタンダードを塗り替える成果を出し続けています。
特筆すべきは、博士課程の学生が不在(0人)という環境下で、修士課程学生たちが一丸となり、世界最高峰の学術誌(IEEE/ACM Transactions)23編、および最難関国際会議(Top Conferences)7編という驚異的な戦績を収めてきた事実です。 これは、当研究室の指導方針がいかに実戦的であり、短期間で学生を「世界と戦える研究者」へと変貌させるかを示す何よりの証左です。
3. 研究活動を進めるためのマインドセット
当研究室の門を叩いた学生が最初に直面するのは、最新の英語論文という名の「解読不能な古文書」です。夜な夜な日本語で書いたラブレターというぬるま湯を飛び出し、英語で思考を強制同期させる作業は、OSのクリーンインストール(もし経験がおありなら自己破産手続き)に似ています。 最初は脳内がカーネルパニックを起こすかもしれませんが、大丈夫。「What time is it now?」を「ほったイモいじるな」だと言い張るカタカナ英語の呪縛を解いたとき、あなたの世界は一気にグローバル・スケールへとアップデートされます。
理論の波に揉まれた後は、いよいよ実装という名の「泥沼」が待っています。 「ホワイトボードの上では完璧だった数式」が、いざコードにすると反抗期の子供のように牙を剥く。 深夜、ディスプレイに映る謎のエラーコードと見つめ合い、「どうして私の気持ち分かってくれないの」と(たとえ男だとしても)女性に近い感情を抱きつつ、デバッグ作業を繰り返す。 そうして流行りの言語や歌舞伎町のネオンにも惑わされない、C言語レベルの強靭な「折れない骨格(CS Core)」とPythonが持つ柔軟な「実践能力(Practice)」が形成されていくのです。
毎週のゼミ(進捗報告)は、もはや忖度抜きの「愛の修羅場」です。 あなたが「一生大切にする」と誓って持参した仮説も、私の前では一瞬にして浮気が発覚した恋人のように、論理の矛盾を問い詰められます。 「あの時と言ってることが違うじゃない!」「そのデータ、誰の差し金なの?」 そんな昼ドラさながらの激しい追及に、あなたの論理はボロボロに崩れ去るかもしれません。 しかし、これは決して「別れ話」ではありません。 互いの認識のズレを埋め、曖昧な妥協を許さず、最後に残った難攻不落のセキュリティ機構と研ぎ澄まされたセキュリティプロトコルを再構築するための、あまりに熱い対話なのです。 この過酷な昼間のゼミを経て、あなたの思考は安っぽい一夜限りの火遊びから、どんな逆風にも揺るがない真実の絆(レジリエンス)へと昇華されていきます。
こうして磨き上げられたアイデアは、やがて「論文」というアーティファクトへ結実し、世界最難関の舞台(Top Conferences)へと放たれます。
私たちが育てたいのは、既存の知識をなぞるだけの「フォロワー」ではありません。 流行に左右されない圧倒的な「基礎体力(CS Core)」、 未知の脅威を論理で解き明かす「問題解決能力」、 そして理論を現実に実装し切る「高度なコーディング力」。 この三位一体の力を備え、世界のどこにいても自らの足で立ち、価値を証明できる「自立した研究者」です。